救急

【内科救急】頭痛診療フローチャート

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今日は頭痛診療フローチャートを作成しました。

Red Flagsを意識しつつ、神経診察で異常をキャッチできるかが大切かと思います

ポイントは

①Red Flagsから精査が必要な頭痛を拾う

②Secondary Surveyより二次性頭痛を疑う所見を拾う

③ルンバールはどうしようと思った時がする時

頭痛診療フローチャート

頭痛診療フローチャート

Key point.  Pit fall.Clinical pearl
・左右差のない意識障害患者は注意
・6時間以降はCTでのSAH検出感度は落ちる。
・細菌性髄膜炎はSAH様の画像所見を取ることも
・SAHは90%で心電図変化がありAMIと誤診されることがある
・30%は診断がつかないのでフォロー
・一つの脳神経で説明できないものが重なると椎骨内頸動脈解離を疑う。
First touch
♦to do
・バイタルサインを確認
 →血圧↑、脈拍↓でCushing現象として頭蓋内圧亢進を疑う。
 →意識障害+収縮期血圧170以上で頭蓋内圧亢進を疑う
 →発熱と意識レベル低下あればルンバール考慮
・Red flagsを確認
 ①雷鳴様頭痛を疑うTOSS(増悪傾向、雷鳴様頭痛)
  ⑴すごく突然に、痛みだしたのですか?
   (痛みが出た時に何をしていましたか?)
  ⑵こんなに痛いのは初めてですか?
 ②細菌性髄膜炎を疑う所見
  (急性発症の、高熱、頭痛、レベル低下、髄膜刺激兆候、重篤感)
 ③側頭動脈炎を疑う所見(側頭動脈の異常、顎跛行)
 ④一次性頭痛を疑わない初発年齢(5歳未満or50歳以上)の発症
 ⑤既往に免疫↓や癌or頭部外傷歴
 ⑥神経所見あり
  (目の異常、構音障害、運動麻痺、病的反射)
  ※目:視力障害、対光反射消失、瞳孔散大(緑内障)
 ●髄膜炎を疑えば、迷わずに抗菌薬
 ルンバールやCTの前に。
♦鑑別の進め方
・Red flagsなければ頭蓋外疾患検索のための身体診察
 頭皮の視診、耳の痛み、歯の痛み、副鼻腔圧痛、後頭神経の圧痛
・所見なければ一次性頭痛
♦鑑別疾患
【Red Flags陽性】
雷鳴様頭痛
SAH、可逆性脳血管攣縮症候群、可逆性白質脳症、椎骨脳底動脈解離、脳下垂体卒中
頭蓋内疾患
  髄膜炎、脳ヘルニア、脳梗塞、 悪性腫瘍、慢性硬膜下血腫、特発性低髄液圧性頭痛(起立で増悪)
視力障害が残る頭痛
 側頭動脈炎、緑内障発作
【Red Flags陰性】
頭蓋外疾患
 帯状疱疹、頸椎症、顎関節症、副鼻腔炎、 後頭神経痛、中耳炎、 歯科疾患
全身疾患
一酸化炭素中毒、鎮痛薬のover doze、褐色細胞腫、高血圧緊急症(拡張期120以上必要)、ウイルス感染症
一次性頭痛
 片頭痛、緊張性頭痛
【一次性頭痛】
①片頭痛
 ・有病率8.4%で女性に多い
 ・家族歴(LR+5.0)あり
 ・頭痛だけでなく、自律神経や感覚、行動の異常
 ・発作の予兆として数時間〜数日前から肩こりや抑うつ
  嘔気などの症状がでる。
 ・片頭痛では7-8割は左右バラバラとなる.固定は怪しい
POUNDingチェック!
  pulsating:ズキンズキンと痛みますか
    hour duration 4~72
    unilateral(片側性)
    Nausea:頭痛がひどくなると吐いてしまうことがありますか?
    Disabling(生活への支障):仕事や家事が辛くはないですか?
 4項目以上陽性で片頭痛LR+ 24
 3項目陽性でLR+ 3.5
②緊張型頭痛
 ・有病率は30-78%
 ・両側性も変速性もある
 ・入浴後や運動後、起床時に痛みが改善し
  嘔気を伴わないにくいことが片頭痛との鑑別
③群発頭痛(三叉神経・自律神経性頭痛)
 ・有病率は0.01%
 ・1側性の重度の頭痛が、1日数回、数時間持続
  流涙や鼻漏、眼瞼浮腫、Horner症候群合併
●フレームワーク
Time course
Onset
Situation
Severe
随伴症状
病歴
検査
雷鳴様頭痛
増悪
Sudden Onset
最悪
軽微な意識障害
頭蓋内疾患
増悪
突然
息こらえや咳で増悪
起床時の強い痛み
 →脳腫瘍
最悪
軽微な意識障害
神経学的所見
項部硬直
悪心嘔吐
50歳以上で発症
外傷歴
体重減少
悪性腫瘍の既往
先行する感染は
アルコール依存
血サラサラ
発熱レベルの変化あれば腰椎穿刺
頭蓋外疾患
目、耳、鼻、歯
神経、皮膚、動脈
全身性頭痛
突発的な頭痛
褐色細胞腫鑑別
薬剤歴、嗜好歴
動機発汗
高血圧、感冒症状
機能性頭痛
片頭痛
4〜72時間持続
前兆あれば卒中のリスク
次第に増強
様々
光、音で増悪
入浴で増悪
日常に支障
悪心嘔吐、羞明
片側性、拍動性
片頭痛の家族歴
薬剤の乱用はない?
女性は4倍リスク
60歳以上初発はない
機能性頭痛
緊張性頭痛
0.5〜7時間持続
夕方に悪化
徐々に
入浴で改善
前兆なし
日常生活はok
肩こり
嘔吐なし悪心はあっても良い
1/3は片側性
●Score,Red Flags
【Ottawa SAH rule】
 15歳以上、1時間以内に痛みが最大になった
 意識清明な頭蓋内病変の既往、頭痛の既往のない患者において
 ①40歳以上②頚部痛or stiffness
 ③目撃者が存在する意識消失④運動中の発症
 ⑤雷鳴様頭痛⑥頚部屈曲制限
 →全て該当しなければSAHは否定的
・ルンバール所見
  
  ウイルス性の決め手は細胞数1000以下、糖正常
●Medication
・片頭痛が強い時は、
    スマトリプタン(イミグラン)3mg皮下注射
  メトクトプラミド(プリンペラン)1A
・側頭動脈炎
 →プレドニゾロン60mg/dayを処方して内科外来へ。
・筋緊張性頭痛
 肩の位置を戻す、あべこべ体操、パソコンの姿勢は?
【髄膜炎】
30分以内に抗菌薬+ステロイド開始
・起因菌がわからない時はセフトリアキソン2gとバンコ1g。
・50歳以上にはリステリアを意識して
 アンピシリン150mg/kg/day q6h追加
・結核性髄膜炎→INH 600mg/日 RFP 450mg/日を経口or胃ゾンデより
・真菌性髄膜炎→アムホテリシンB 1mg/day
・ヘルペス脳炎→アシクロビル 10mg/kg/回、3回/day
●Follow
 ・頭痛が激しくなったら、性質が変わったら
 ・普段と比べておかしい
 ・吐き気が止まらない
 ・手足が動かしにくい、喋りにくい
  →迷わず受診してください。

 

●参考図書●

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