Clinical Question

無症候性低ca血症の治療の必要性は?

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【症例】94歳男性、ADLは自立。健診で偶発的に低Ca血症が見つかり、以降アルファロールを定期内服し診療所で経過観察をしていた。ポリファーマシーに対処すべく、アルファロールの継続の是非を評価した。低Ca血症に伴う自覚症状はなく、採血ではCa 7.4mg/dl,IP 2.5mg/dl,intact PTH 35pg/ml,1-25-ジヒドロキシVitD 35pg/mlであった。(低Ca血症、低P血症はあるが、PTH分泌の亢進は明らかではなく、1-25-ジヒドロキシVitDは基準値内)
P:無症候性低ca血症の94歳男性は
I:ビタミンd製剤、炭酸Caを内服するのは
C:内服しないのと比べ
O:生命予後を延長するか
♦Up to date♦
Vitamin D deficiency in adults>SUMMARY AND RECOMMENDATIONS
Vit.Dの補充や検査のアプローチはリスク評価に基づく
・低リスク群に対しては、スクリーニングではなく15〜20μgのビタミンD摂取を勧める
 【高リスク群】
  黒人、肥満、フェニトイン等のVitD代謝促進薬内服
  入院を経験、骨粗鬆症、炎症性腸疾患、日光への暴露減少
高リスク群は25Vit.Dの測定を推奨
25Vit.D 20ng/ml以下の高リスク群にはVitDの補充を推奨
 併せて1000mg-1200mg以上のCaの補充が必要
・維持療法開始後3-4ヶ月後にフォロー
●骨
>Vitamin D and extraskeletal health
●転倒予防
 ・筋力低下に伴う転倒を予防する説もあったが、(NEJM 2007;357:266-81)最新のSystematic Reviewでは
ビタミン欠乏が無い群に対しては転倒予防効果なし
●その他の疾患
心血管イベント、高血圧、大腸, 乳癌, 前立腺癌、自己免疫性疾患(Type 1 DM, RA), Type 2 DMの発生を抑制する説もあるが立証されていない。
明らかなビタミンD欠乏症(25Vit.D 20ng/ml以下)の患者は、ビタミンD補給を受ける必要がある
【考察】
無症候性低ca血症の治療の必要性はVitD欠乏症のリスク評価の後に議論されるべきである。
本症例では、診療所セッティングであったことから25Vit.Dの計測をしていなかった。
当患者のADLが保たれていることを考えると、VitD補充による骨折予防がは価値があると思われる。

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