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家庭医療理論

家庭医療/総合診療とは?:12の特徴と6つのコアコンピテンシー”

家庭医療/総合診療は、特定の疾患や臓器に限定されない専門性を持つため、医師、医療関係者、そして患者にとって「どのような医師なのか」が理解しづらい面がある。本稿では、この家庭医療/総合診療の専門性を簡潔に紹介する。 はじめに、家庭医療/総合診...
全人的アプローチ

あいまいな喪失(ambiguous loss):老年期の課題をどう支えるか

認知症患者の家族が経験する「あいまいな喪失」に焦点を当て、家庭医療におけるケアの重要性を解説する。継続的支援、包括的アプローチ、多職種連携によるヒーリングの促進など、効果的な支援方法を詳しく説明している。介護者のレジリエンスと成長を信じ、個別ニーズに応じた柔軟な支援の必要性を強調する内容である。
プライマリケア・マネジメント

ふつうの「総合診療」:「ふつうの相談」を総合診療に適用

「ふつうの総合診療」は、4つの知つまり(世間知・継続性に基づく患者に関する知識・各臓器別専門領域の知識(専門知)・セッティングにおける事前確率やケアチームの特徴に関する専門知識(現場知))がバランス良くミックスされた臨床知に基づく、相談と臨床判断といえる。
プライマリケア・マネジメント

医学的に説明のつかない症状(Medically Unexplained Symptoms)へのアプローチ④:4つのコンポーネント

MUSの対処のために医療従事者が学ぶべき重要な点は以下の通りである:診断は道具であり、正当化ではないことを理解する。MUSは継続的な調査が必要な診断仮説である⁠⁠。不確実性を許容するスキルを振り返りを通じて高める。レジデントはMUSの不確実性に対処するスキルを時間をかけて習得する必要がある⁠⁠。診療の内容からプロセスへの視点のシフトを学ぶ。診察のプロセスを重要で学習可能なスキルとして理解する⁠⁠。 家庭医・総合診療医はMUS患者のケアに適した立場にあることを認識する。長期的な関係性と包括的な理解を活かし、継続的なケアを提供する⁠⁠。
プライマリケア・マネジメント

医学的に説明のつかない症状(Medically Unexplained Symptoms)へのアプローチ③:4つのコンポーネント

今回の第3回目は、具体的にどの様なMUSに対して対処戦略があるのか、4つのコンポーネントに基づいて概説した。問題構造を把握したうえで、適切なアプローチを組み合わせながら全人的な目線に移していき、パーソナライズされたケアプランを提案していくことが重要となる。
家庭医療理論

医学的に説明のつかない症状(Medically Unexplained Symptoms)へのアプローチ②:医療者の体験

本稿は全4回からなるMedically Unexplained Symptoms(MUS)つまり、医学的に説明のつかない症状に関するレビューの第2回目です。 MUSを抱える患者の体験 MUSを診療する医療者の体験 MUSへのアプローチ:4つ...
家庭医療理論

医学的に説明のつかない症状(Medically Unexplained Symptoms)へのアプローチ①:患者の体験

本稿は全4回からなるMedically Unexplained Symptoms(MUS)つまり、医学的に説明のつかない症状に関するレビューの第1回目です。 MUSを抱える患者の体験 MUSを診療する医療者の体験 MUSへのアプローチ:4つ...
全人的アプローチ

ケアの共創(co-creation):多疾患併存状態にある患者さんとのコミュニケーションを改善し、複雑なニーズに答えるために

多疾患併存状態にある患者さんのケアはなぜ難しいか? 多疾患併存状態にある患者は、多大な治療負担を背負っており、複雑なケアニーズを持つ。一方で、現在の医療システムは単一疾患志向であるため、複数の個々の疾患に対するガイドラインを参照しなければな...
全人的アプローチ

主観的感情体験を知るための「窓」としてのメタ認知

患者がメンタルヘルスの支援を求めるのは恐怖感や不安感などの主観的体験に起因するが、研究では客観的尺度が重視されがちである。本記事は、メタ認知を通じて主観的感情体験を理解し、心理的回復力を高める方法について探求する内容である。
家庭医療理論

ジェネラリストアプローチ

ジェネラリズムとは ジェネラリズムとは、全人格的なケアを優先し、時間をかけた関係性の継続を大切にし、Healingを重視し、統合的な知恵を尊重する技術である。 エビデンスに基づく医療の枠組み[Biomedical model]は、それが開発...