下腿浮腫を主訴に来院した70歳男性、原因はアムロジピンによる薬剤性浮腫だった。
Ca拮抗薬について復習をします。
ポイントを5つ
①心臓選択性が高いか血管選択性が高いか
②ジヒドロピリジン系と2つの副作用
③L型と、T型とN型
④どのように副作用を抑えるか
⑤ジヒドロピリジン系まとめ
①心臓選択性が高いか、血管選択性が高いか
・高血圧症に対しては血管選択性の高い薬を
PSVTやAfに対しては心臓選択性が高い薬を使う
・血管選択性の高い薬を「 ジヒドロビリジン系」
②ジヒドロピリジン系と、2つの副作用
・血管を拡張し、血圧を下げる
・大事になってくるのが2つの副作用
●急に血圧が下がることで反応性の頻脈に
●輸出細動脈を収縮し糸球体内圧上昇、腎障害、水貯留による浮腫
この2つの副作用を抑えるために
ジヒドロピリジン系は戦ってきました。
③L型と、T型とN型
・Ca拮抗薬には3つの作用点がある (L型とT型とN型)
・基本となるのが、L型。血管平滑筋に作用
→血管を拡張する。
L型に加えて2つのオプションを加えられる
T型を加え、心臓の洞結節に作用
→脈、収縮力を抑える
N型を加え、交感神経終末に作用
→神経伝達物質を抑える、輸出細動脈拡張
④どのように副作用を抑えるか
●反応性の頻脈
→T型を加える
orゆっくり効くようにして頻脈を抑える
●糸球体内圧上昇
→N型を加える
⑤ジヒドロピリジン系まとめ
考察
・ジヒドロピリジン系は基本的に血管拡張で降圧効果を示す
・2つの副作用に対応するためにT型とN型を付加した。
・でも、何も付加していないL型が降圧効果が最も高い。
・その中でも、反応性頻脈予防にゆっくり効くように改良された
アムロジピンは良い薬だなと改めて。
・Ca拮抗薬は、個人個人のリスクに合わせて使い分けを。
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