特定の問題構造の解決能力

プライマリケア・マネジメント

医学的に説明のつかない症状(Medically Unexplained Symptoms)へのアプローチ④:4つのコンポーネント

MUSの対処のために医療従事者が学ぶべき重要な点は以下の通りである:診断は道具であり、正当化ではないことを理解する。MUSは継続的な調査が必要な診断仮説である⁠⁠。不確実性を許容するスキルを振り返りを通じて高める。レジデントはMUSの不確実性に対処するスキルを時間をかけて習得する必要がある⁠⁠。診療の内容からプロセスへの視点のシフトを学ぶ。診察のプロセスを重要で学習可能なスキルとして理解する⁠⁠。 家庭医・総合診療医はMUS患者のケアに適した立場にあることを認識する。長期的な関係性と包括的な理解を活かし、継続的なケアを提供する⁠⁠。
プライマリケア・マネジメント

医学的に説明のつかない症状(Medically Unexplained Symptoms)へのアプローチ③:4つのコンポーネント

今回の第3回目は、具体的にどの様なMUSに対して対処戦略があるのか、4つのコンポーネントに基づいて概説した。問題構造を把握したうえで、適切なアプローチを組み合わせながら全人的な目線に移していき、パーソナライズされたケアプランを提案していくことが重要となる。
家庭医療理論

医学的に説明のつかない症状(Medically Unexplained Symptoms)へのアプローチ②:医療者の体験

本稿は全4回からなるMedically Unexplained Symptoms(MUS)つまり、医学的に説明のつかない症状に関するレビューの第2回目です。 MUSを抱える患者の体験 MUSを診療する医療者の体験 MUSへのアプローチ:4つ...
家庭医療理論

医学的に説明のつかない症状(Medically Unexplained Symptoms)へのアプローチ①:患者の体験

本稿は全4回からなるMedically Unexplained Symptoms(MUS)つまり、医学的に説明のつかない症状に関するレビューの第1回目です。 MUSを抱える患者の体験 MUSを診療する医療者の体験 MUSへのアプローチ:4つ...
全人的アプローチ

ケアの共創(co-creation):多疾患併存状態にある患者さんとのコミュニケーションを改善し、複雑なニーズに答えるために

多疾患併存状態にある患者さんのケアはなぜ難しいか? 多疾患併存状態にある患者は、多大な治療負担を背負っており、複雑なケアニーズを持つ。一方で、現在の医療システムは単一疾患志向であるため、複数の個々の疾患に対するガイドラインを参照しなければな...
家庭医療専門医rubric

【家庭医療】複雑困難事例のケア

日常診療で出会う,「もやもやした症例」 家庭医療の世界では「複雑困難事例」と呼ばれ,家庭医のコアコンピテンシーの一つで,腕の見せ所です. 「困ったなー」と思った次の一歩を踏み出すことを目標に「複雑困難事例のケア」についてまとめました. ①な...
家庭医療理論

終末がん患者を看取る家族の「折り合い」の方法

終末期のケアを考える上で、一つの論文を紹介します。日本がん看護学会誌 21 巻 1 号 2007に掲載された論文です。 家族が、患者さんの避けられない死に対しての「折り合い」をどうつけるのかを理解し、一緒に考えていければ患者さんの家族との関...